どうも、自称スタグル評論家、セレサポ.netライターの牧落連(まきおちれん)です。
この記事を書いたのはリーグ最終節の前なんですけど、今回は今年のセレッソ大阪のスタジアムグルメ「セレッソバル」の振り返りをしていきたいと思います。
セレサポ.netでは2022年、新しいコラム企画として『セレッソバルを食い尽くせ!』をスタートしました。取材した店舗はこれまで6つ。まだ見たことないよって人はぜひ読んでみてくださいね。
想像を超える本格派スタジアムグルメ!
たくさんのお店を取材して感じたのは、メニューの豊富さとガチ度の高さ。CUCI奈良さんのバジルサルサポークオーバーライスに使われているのは地元奈良で栽培された新鮮な野菜ですし、ピッツァロトロさんのエビとアンチョビのピッツァはキチンと釜で焼かれています。
これ、効率や利益を考えたら業務用のカット野菜使ったり冷凍ピザを温めて出した方が楽なんですよね。実際、そういうお店もあるかもしれません。けれど、どこの店も美味しい物を食べてほしいという情熱を持ってスタグルを提供しているんです。
それから、これまでは考えられなかった様々な料理も登場しました。ガァウタイさんはタイの人がタイの調味料を使ってタイでしか味わえないような料理を提供しています。まさかスタジアムの中でバッタイ(米粉の麺の焼きそば)にナンプラー(お魚を原料にしているお醤油、タイでは一般的な調味料です)かける日が来るなんて思ってなかったです。
『セレッソバルを食い尽くせ!』では取り上げる機会がなかったんですけど、ドリンク類も変わってきてますよね。ビールだけでも神泡モルツ、タイのシンハー、クラフトビールがスタンバイしてます。試合前のセレッソバルはまさに大人も楽しめるフードコートとなっています。
キッチンカーは努力と知恵の結晶です!
セレッソバルに参加されるお店のほとんどがキッチンカーを用意しています。これだけたくさんのキッチンカーを取り揃えられたのは、実は大阪という土地柄が影響しています。
昨今、大都市圏のオフィス街では働いている人に対して飲食店が少なすぎるという問題が起きており、そこに現れた救世主がキッチンカーでした。移動が容易なキッチンカーであれば、平日はオフィス街、休日はイベント会場での出店ができるので閑散とすることがありませんからね。
コロナ禍でテイクアウトできるキッチンカーの需要が高まったことも後押しして、2022年2月末時点、大阪では約900件ものキッチンカーがどこかで営業をしている状態。
大阪で機動的に出店できるキッチンカーに注目が集まっている。2月末で府の許可を受けたキッチンカーは900台を超え、3年前か…
これだけ数が増えると競争も激化しますから、どこも他のお店にはない特色を出すことで差別化をはかるようになりました。ザ・グリルふじさん、食品デザインさん、K’s Kitchen.comさんはどちらも牛肉メインのスタグルを提供されていますが、キチンと共存できています。
ザ・グリルふじさんはヘルシーな赤身肉をパリッと焼き上げたステーキが魅力、女子サポでも食べられるお店。食品デザインさんは希少部位になりつつある牛タンや豚タンの串に炭火のスモーキーなフレーバーをまとわせたお酒が進む最強のスタグルですし、K’s Kitchen.comさんの国産牛たっぷり焼肉カレーは若い人にはたまらない逸品に仕上がってます。
これだけいろんなお店を揃えられるのは大都市圏だけ、食い倒れの街大阪だからこそできることなんですよ。
もっと色々とまわってみたい!今後の課題も見えてきた
ここまではいいことばかり取り上げましたが問題もあります。スタジアムのスタンドはメイン、バック、両ゴール裏と独立しているのでスタンド内のスタグルはそのスタンドのチケットを持ってないと食べられないんですよね。
あと、特定の試合にだけ出店するお店はどうしても情報発信が難しいです。キッチンカーは「食べログ」や「ぐるなび」といった飲食系のポータルサイトに掲載されないので自前でSNSアカウントを作ってアピールする場合が多いですが、毎試合出店していないとお客さんがつきにくいんです。ここはセレッソに頑張ってもらって、マッチデープログラムやSNS上での宣伝を強化してほしいところです。
まとめ
セレッソバルは毎年確実にレベルアップしています。バリエーション豊富で目移りがするスタグル、来シーズンも食いだおれちゃうくらい食べ尽くしていきましょう!
取材・写真:牧落連