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【2024シーズンマッチレポート】第10節横浜Fマリノス戦「キム・ジンヒョンの大記録」

おはよう、こんにちは、こんばんは、セレサポ.netライターの牧落連(まきおちれん)です。

ホームヨドコウ桜スタジアムでむかえた第10節、横浜Fマリノス戦は今シーズンを占う大事な試合だっただけではなく、セレッソにとって、Jリーグにとって、そして正ゴールキーパーであるキム・ジンヒョンにとって特別な試合となりました。

今回は見どころ満載のこの一戦をレポートしていきます!

ジンヒョンがつかんだ2つの記録

セレッソ大阪一筋16年目のジンヒョン。J1での外国籍選手最多出場記録を更新し、セレッソの選手としての出場もミスターセレッソ森島寛晃(現株式会社セレッソ大阪代表取締役)や丸橋祐介(現サガン鳥栖)を抑えて最多となっています。そんな彼にとってこの試合は、Jリーグ出場500試合という記念すべきものでした。

2009年、当時J2のセレッソ大阪でプロキャリアをスタート。J1へ復帰した時も、降格した時もセレッソのゴールを守り続けてきました。2017年のルヴァンカップ、天皇杯獲得にも貢献しています。(ルヴァンカップは決勝戦に出場)

キャリアだけ見ても素晴らしい選手ですが、人格者としての一面もあります。異国での生活に苦戦しながらも日本語をマスターし、今では完璧な大阪弁?でチームを鼓舞しています。ヤン・ハンビンが加わった際には先輩として後進の育成に心血を注いでいます。

また2014年に降格した時も「状況が悪いからといって逃げ出すわけにはいかない」と残留を表明してくれました。彼の男気を示すいいエピソードですよね。

そして、今回の横浜Fマリノス戦でもジンヒョンは「らしさ」を発揮してくれました。

前半23分頃、1点リードされた中でジンヒョンは主審、笠原寛貴を呼びプレーを止めるよう促します。

現地のかなりホームゴール裏よりいたのですが、一瞬何が起こったのかわかりませんでした。ただ、プレー中断後すぐにセレッソ、マリノス両軍のチームドクターがホームゴール裏に駆けつけ、スタンドへとうながされ、数分も断たずに何かしらの応急措置が始まった様子でした。信じられないほど早いタイミングで救急車がスタジアムに到着し、サポーターらしき方が担架で運ばれていきました。

マリノスのチームドクターが審判に経過を報告

あとで聞いた話ではサポーターの方が不調を訴え、様子を見たコールリーダーたちが試合を止めるようジンヒョンに願い出たのだそう。ヨドコウ桜スタジアムのスタンドがどれだけ近いといっても、大歓声の中でサポーターの声を聞き取るのは容易ではないです。その上、何が起こってどうすべきかを判断できる人間がどれだけいるでしょう。

他の選手がベンチに戻る中、ジンヒョンはずっとスタンドの様子を見ていました

ジンヒョンたち両チームの選手、チームスタッフ、クラブスタッフ、サポーター、試合運営に関わる全員のファインプレーもあってか運ばれたサポーターの方は意識を取り戻し、回復したとのことです。

節目の試合でもいつものようにプレーし、いつものようにサポーターの声援に耳を傾け、当たり前のようにプレーを止め、寄り添う。この一連の立ち居振る舞いは、500試合出場に勝るとも劣らない素晴らしい記録だと感じました。

連敗阻止!セレッソ対策を突破せよ

試合のレポートはおなじみ、おかさんの記事から引用させていただきます。

中盤を支配したいセレッソは、マリノスの守備をなかなか崩せませんでした。植中・水沼・エウベルは中に絞る形をとり、セレッソの最終ラインと中盤をケア。田中は植中にパスコースを消された状態で試合が進み、登里・香川・奥埜はマリノスの水沼・山根・天野・ナムテヒの監視下に置かれた状態でした。

J1リーグ第10節 セレッソ大阪 VS 横浜Fマリノス マッチレビュー|おか @ooo_waa_ 

試合序盤はセレッソが思ったよりボールを保持できず前身もできない印象が強かった。特に田中、登里とこれまでセレッソの攻撃のきっかけを作ってきた選手がボールを持てず、持ったとしても考える時間がなく簡単にはたいているように見えました。

セレッソが両サイドバックのスペースを捨てて中央に選手を寄せているのにあわせ、Fマリノス側も前線の選手を絞り込んで密度を上げていたんですね。

セレッソは前半の終盤頃から前からの守備を変更しました。

セレッソのWGはマリノスのSBを見るようになり、マリノスのCB+1の部分はレオと香川or奥埜が出る形を取りました。前に出るレオ・香川or奥埜は背中でマリノスのアンカーを消す守備を徹底し、マリノスの前進を防ごうとしました。

J1リーグ第10節 セレッソ大阪 VS 横浜Fマリノス マッチレビュー|おか @ooo_waa_ 

この戦術変更は有効でしたね。小菊監督の「戦い方の引き出し」が増えているように思います。思いつきで出来る変更ではないので試合前に用意されたプランのひとつだったのでしょう。対策が立てられるのを前提に戦っていることにセレッソの進化を感じました。

試合は2度リードを許すも、レオ・セアラの2ゴールで追いつきドロー。前節の敗戦を引きずることなく引き分けに持ち込むことに成功しました。こういう勝ち点1があとあと大きな意味を持つことがあるんですよ。

大混戦の中、首位奪還!

第10節は上位のクラブがすべて引き分け、もしくは敗戦という大波乱の展開。セレッソは得失点差ながらも首位を奪い返すことに成功しました。

ゴールデンウィークに入り、過密日程がスタート。5月3日にはホーム札幌戦、中二日の5月6日にはアウェイでのダービーが控えています。

大阪を離れないでいいのはいいことですが、けが人の多い中、小菊監督がどういう用兵、どういう戦術を用いてくるのかに注目です!

 

写真・文:牧落連

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