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【2024シーズンマッチレポート】第29節ガンバ大阪戦 「大阪奪還」

こんばんは、セレサポ.netライターの牧落連(まきおちれん)です。

お待たせいたしました、今回は俺達が大阪だと証明したJ1リーグ第29節ガンバ大阪とのダービーをレポートします!

前回のコラムでも触れましたが、ダービーでの勝利は単なる一勝ではありません。常にそれ以上の何かをもたらしてきました。チーム力が上がったり、新しいヒーローが誕生したり、クラブが成長するきっかけにもなるんです。

しかし、敗れればそのすべてをライバルチームに献上してしまうことになる。事実、前回のダービーで苦渋をなめたセレッソは優勝争いから脱落することになりました。そして長い間勝利に見放されることになったのです。

その過ちを同じシーズンで二度犯してはならない。この試合は大げさに言うならばセレッソの意地と未来を懸けた、今シーズン最も意味のある一戦でした。

サポーターが見せた最高の応援

台風さえなければ8月31日に開催される予定だったダービー、20年ぶりの平日開催とのことでしたが開場2時間前の15時時点で普段以上にたくさんのサポーターが集まっていました。どう見ても社会人という方々もいて、みんなどうやってお休みを作れたのか不思議でした。まあ、それだけの値打ちがある試合だということです。

私も気合いを入れるためにバス待ちしてみました。選手たちは試合開始2時間前くらいにメインスタンド北側にある広場に特別仕様のラッピングバスに乗ってやってきます。チームを元気づけたい、後押ししたいというコアなサポーターたちはタオルやフラッグを持ってそのバスを待ってるんですよ。

この日は負けられない一戦ということで多くの人が早くから場所取りしてたんですが、炎天下の場所でたったひとり、見知った若い子が場所取りしているのを見かけました。今はゴール裏でコールリーダーやってる男の子で、見た目はいかついですけど仲間思いのいいヤツです。大所帯のリーダーなのに場所取りなんて地味な仕事をコツコツやってるのがなんとも彼らしくて、ついお茶を差し入れしてしまいました。

選手バスが来る頃には、彼と同じ思いのサポーターたちが何十人、何百人と集まって最高の雰囲気が作れたんじゃないかと思います。「前回負けた時の悔しさ忘れてないですよね?今日はみんなで勝たせましょう!」というコールリーダーの言葉が刺さりましたよ。

日程変更、平日開催ということでダービーに来られなかったサポーターもたくさんいると思いますが、この日この時のバス待ちは全てのセレサポの「あふれる思い」を選手に届けることができたんじゃないか、それくらいの熱量でした。

選手たちが魅せた最高のプレー

さてさて、試合レポートです。スターティングラインナップが発表されたときの不安感を今でも覚えています。先制点がことさら大事なダービーで守備陣が大きく入れ替わったのです。これまでスタメンだった鳥海晃司選手、舩木翔選手が外れ、西尾隆矢選手とケガ明けの進藤亮佑選手が入ることになりました。

最近は3バックを採用しているセレッソ、中央には田中駿汰選手を入れ、空いたボランチ枠には喜田陽選手を起用することになりました。リザーブにセンターバックがひとりもいないので、シンプルにベストメンバーが組めない状態だとすぐにわかりました。

けれど、ウォームアップのためにピッチ上に現れた選手を見ていると不思議と安心できました。バス待ちの効果があったのか、みんな凛々しくていい顔をしている。この選手たちを信じて託そうと腹をくくれました。

選手全員がゴール裏に挨拶、ダービーでしか見られない特別なシーン

彼らは試合開始早々から、その感覚が間違いではなかったと思わせるプレーを披露してくれます。

守備では前線からのプレッシングがよく効いていて相手の攻撃を効率よく、高い位置でカットできていました。特に北野颯太選手のチェイスは鬼気迫るものがありましたね。攻撃でも気のきいたパスや正確なシュートで大暴れしましたが、途中交代するまで足を止めず、相手を追い回して自由にプレーさせなかった姿が印象的でした。

北野選手はセレッソユース出身の選手ですからダービーの価値を誰よりも知っているからこその活躍ではなかったでしょうか。

後半立ち上がり、この試合唯一のゴールもユース出身の西尾選手が奪ったもの。試合後のインタビューでも無心で撃ったと語ったシュートは泥臭く、けれど美しいものでした。

リードしてからは本当に苦しかった、時が過ぎるのを遅く感じました。相手がフレッシュな選手を投入し、攻撃の仕方を変えてからボールキープできる時間が減ってしまって余計そう感じました。

この日ダブルボランチに入った喜田選手と奥埜博亮選手は苦しかったんじゃないでしょうか。リザーブにはボランチの選手はいません、だからといってカードを恐れたプレーをしていたら攻守ともに貢献できない。長いアディショナルタイムも最後まで堪えきれたのは二人の献身性とクレバーさがあったからでしょう。

全員が素晴らしくて全員書きたいんですけど長くなりそうなのでここまで。とにかくこの勝利はすべての選手がすべての力を出し切りつかみ取った価値あるものでした。

これからも「日本一のダービー」であるために

試合の雰囲気も内容も最高で、選手たちの晴れ晴れとした表情も見られて素晴らしい一日だったんですが、もうひとつ印象に残った風景があります。

試合後、メインスタンドからヤンマースタジアム長居に抜ける際にアウェイゴール裏のすぐそばにある小道を抜けていくのですが、その道からはアウェイゴール裏のコンコースが丸見えなんですよ。そこには敗戦でグッタリしながらもコツコツとコレオ用のボードを片付け、反省会をしているガンバサポーターたちがいました。

愛するクラブが違っても、ライバルでも、応援する熱量は認めざるを得ないですね。これからも「俺等が大阪」と言い続けられるように、彼等よりもアツいサポートを続けていきましょう。それでは!

 

写真・文:牧落連

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