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いつか行ってみたいアウェイスタジアム~駅前不動産スタジアム編~

博多駅からJR鹿児島本線に乗り30分揺られると、明治時代に建てられたという風情あふれる駅舎が見えてくる、それが鳥栖駅だ。ホームもどこか素朴で味わい深く、立ち食いのうどん店や駅弁屋もそっくりそのままタイムスリップしてきたような雰囲気である。

この鳥栖駅に寄り添うように建てられたスタジアムもまた、どこか懐かしい風情がある。

今回はサガン鳥栖の本拠地であり、日本屈指の名スタジアムと呼ばれる「駅前不動産スタジアム」を紹介したい。サッカーが好き、Jリーグが好きという人以外にも訪れていただきたい、旅情あふれるスタジアムだ。

アクセス 

序文に書いたとおり、鳥栖駅は博多駅から快速で30分程度で着く交通至便な場所にある。古くから九州交通網の要衝にあり、今でも博多から鹿児島に向かう鹿児島本線と長崎に向かう長崎本線が乗り入れるため、電車の本数も十分にある。

どのホームからもスタジアムが見えるがスタジアム側には出口がないため、一旦反対側に出てから陸橋を渡ってスタジアムに向かうことになる。少し遠回りをするものの、徒歩10分ほどで入場ゲートにたどり着くのだから文句はない。

それでも星4つとしたのには理由がある。鳥栖駅とスタジアムを結ぶこの陸橋、たくさんの人が同時に通れないため、帰路につく際にかなり待たされることになるからだ。試合後すぐに関西方面に帰る場合は、陸橋での混雑を計算に入れておく必要があるだろう。

スタジアム 

試合を間近で観られる球技専用スタジアム、さらにメインスタンドとバックスタンドは全席個別、2階建てで屋根付きと、竣工(1996年5月)から26年のスタジアムだとは思えないハイスペックである。サイドスタンドは屋根なし、下層スタンドに至っては立ち見という簡素さだがあえて満点を出した。駅前不動産スタジアムの魅力はそれだけではないからだ。

アウェイサポーターであっても温かく迎え入れてくれる鳥栖という土地柄、それこそが星5つの理由だ。立派なスタジアムが建っていても、そこに集う人たちがギスギスしていては十分に楽しめない。比べて鳥栖は驚くほど優しく、懐が深いサポーターが多い。

メインスタンドのアウェイ側などは、とりわけゆったりと観戦するサポーターが多く、対戦相手のサポーターであっても気軽に話しかけてくれたりする。あまりに居心地がよすぎてこちらもゆったり観戦になってしまい、気がつくと勝ち点を献上してしまうことがあるほどだ。

スタジアムグルメ 

駅前不動産スタジアムのスタジアムグルメについては、今年2月にオープンした『サガングルメ』という公式の情報サイトを見てもらえるとわかりやすい。

食べ物については焼きそば、から揚げ、カツ丼など、全体的に凡庸な印象がある。腹ごしらえをするなら、スタジアムの近くにあるショッピングモールで買い揃えることも視野に入れるべきだろう。ミンチ天(魚肉のすり身にパン粉をつけて揚げたもの、なかなかにうまい)など地元の名物がサラッと置いてある。

その一方で、酒類のラインナップは日本屈指と言っていい。アウェイ側コンコースにある売店「米五合スタジアム店」には佐賀の地酒や九州の焼酎などが常時20種類揃えられており、しかも1杯600、700円という価格で販売されている。色々なスタジアムグルメを見てきたが、これほど人をダメにする物は他にない。

 

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1000円以内で酔えるお店のことを「せんべろ」と呼ぶのだそうだが、スーパーで見つけた肴と焼酎さえあれば予算内で確実に酔える。駅前不動産スタジアムは立派な「せんべろスタジアム」と言えよう。

総合点 

交通至便、臨場感あふれる球技専用スタジアム、スタンドは快適で、焼酎を片っ端から楽しめる。駅前不動産スタジアムには筆者が望んでいる全てがある。お酒が飲めない方のために焼酎分を差し引いても、総合点は文句なしの満点だ。

JR九州の一見無骨で、それでいて風情のある電車に乗り、ホームの立ち食いうどん店で名物のかしわうどんをすする。駅を出て陸橋を登り切ると、眼前には佐賀の広い空と美しいスタジアム。

試合後、時間があればそのまま観光を楽しむことができるし、ないならないで博多に取って返して天神あたりで軽く祝勝会などというのもいいだろう。どんな遠征であってもそれなりに楽しめる旅になってしまう。駅前不動産スタジアム、恐るべしだ。

 

写真・文:牧落連
※記載内容は記事公開時点での情報に基づいています

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