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スタジアムはクラスターにならない~JリーグとサポーターのためのCOVID-19対策~

序文、本記事公開にあたって

2021年4月20日、吉村洋文大阪府知事から国に対し、緊急事態宣言の発出要請がなされました。報道によれば、Jリーグやプロ野球を含むイベントも中止または延期すべきという考えを示しているとのことです。

デイリースポーツ online

大阪府は20日、大阪府庁で新型コロナウイルス対策本部会議を開催し、政府への緊急事態宣言の要請を決定した。大阪では5日から…

今回のセレサポ.netの記事は要請が出される以前、2021年4月11日に作成し、公開準備をしていたものです。

このタイミングでの公開ということで、結果として都道府県の長たる知事の考え、主張とは真逆の内容となってしまいましたが、政治的な意図はまったくないこと、そして事実だけを記載しているということ、この二点をご理解いただければ幸いです。

選手たちを襲うCOVID-19の脅威

COVID-19、新型コロナウイルス感染症。この目に見えない憂鬱が世界を覆って1年以上経つ。たくさんの命を奪い、たくさんの人間の健康を脅かした。さらには、一部の地域では罹患者に対しての差別が当たり前のようにおこなわれているという。まったく、人の身体も心も傷つける最悪のウイルスだ。

2021年4月4日にはセレッソ大阪のトップチーム選手1名、トップチーム関係者1名がCOVID-19に感染していることが判明した。これを受けて、セレッソ大阪は翌5日にオフィシャルサイトにて詳細を公表している。

これまでにも複数のクラブの選手、関係者がCOVID-19に罹患しており、このニュースを聞いた時も驚きより「とうとうウチにも来たか」という印象の方が強かった。

意外に思われるかもしれないが、スポーツ選手は病気にかかりやすい。特にサッカー選手は体脂肪率が低く、そのため免疫力が一般の人間より低いのだ。COVID-19が流行する以前も、風邪にかからないようマスクを欠かさない選手が何人かいたと記憶している。

JリーグがおこなっているCOVID-19対策


Jリーグも無策というわけではなかった。それぞれのクラブが根ざしている自治体の感染傾向にあわせて、無観客試合、観戦者数制限試合を開催している。

これらの試合は単に観客を制限しているだけではない。Jリーグが作成した99ページにおよぶ「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」を遵守し、選手、審判、クラブスタッフや観客の動線が重ならないよう細心の注意が払われたものだ。

それでも、複数の選手やスタッフがCOVID-19に感染している。言い方を変えれば、これまでJリーグの試合開催を通してCOVID-19に罹患した人間は、選手、クラブスタッフに限られている。サポーターたちの中でクラスターが発生した事案は、2021年4月11日時点でゼロである。私はこれを、サッカーという文化を守りたいという各クラブの不断の努力の成果だと考えている。

サッカーというスポーツのルールそのものもサポーターの感染抑制につながっているのかもしれない。COVID-19は飛沫感染が非常に多く、感染しないためには2m、最低1mほどのソーシャルディスタンスが必要とされている。一方、Jリーグのホームスタジアムでは、スローイング可能なエリアの確保のためにピッチとスタンドの間に最低でも6m程度の距離がある。

ピッチとスタンドの距離が近く、ベンチがメインスタンドに埋め込まれる設計となっているパナソニックスタジアム吹田やヨドコウ桜スタジアムでも、ベンチが屋根によって密閉されていてベンチの飛沫がスタンドまで届くことはない。そのため、選手同士が接触することによる感染リスクがある場合でも、サポーターに飛沫が届くことはほぼ無い。

また、各クラブは練習の見学やファンサービスも自粛しており、スタジアム外でも選手やクラブスタッフとの接触によってサポーターが罹患するという可能性は限りなくゼロに近い。

私たちサポーターにできること


サポーターは「クラブを支えている」という自負があるからこそ、自らをサポーターと呼んでいる。であるならば、JリーグやクラブのCOVID-19対策を正しく理解し、守り、その努力が報われるようにサポートすべきだろう。

重たく感じる必要はない。クラブの案内通り、マスクをつけ、ソーシャルディスタンスをとり、スタジアムグルメを楽しみ、観戦ルールを守っている、それだけで十分なのだ。そうして明るく笑って家に帰り、SNSで「楽しかった〜!」とか「あのシーンは〜」とか自由に感想を語り合えばいい。

正直なところ、こんな日常がいつまで続くのかわからない。数年間この状態が続く可能性もあるし、どこかの製薬会社がとんでもないワクチンを開発して、夏が過ぎたころにはウイルスなど過去のものになってる可能性もある。

ただ、どんな状況が訪れようと、サポーターはサポーターであり続けよう。愛するクラブや選手を後押しするサポーターであり続けよう。夜明けの空を、仲間たちと笑顔で迎えるために。

 

写真・文:牧落連

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