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【小ネタ】セレッソ大阪、GW3連戦を振り返ろう!

どうも、シフト制のお仕事をしているのでゴールデンウィークなんて少しも休めなかった牧落連(まきおちれん)です。皆さんは存分に楽しめたでしょうか?

GWはプロスポーツも書き入れ時。セレッソもご多分に漏れず、4月29日にはホームで天敵の広島、5月3日にはアウェイでダービー、そして5月7日にはホームでは9年間勝てていない鹿島と、かなりハードな3試合を戦いました。

結果は1勝2敗、得点2、失点3。どの試合も1点差ということで記録上は接戦だったわけなのですが、なんだかモヤモヤが残っています。来季こんなGWを過ごさないためにも、今回はこの3試合を振り返ってみたいと思います。

【第10節】サンフレッチェ広島戦 0-1● ~未だ攻略できず~

GW初戦は昨季4戦4敗という天敵、サンフレッチェ広島をホームに迎えての一戦でした。小菊昭雄監督は今年、ハイプレス、サイド攻撃、ショートカウンターというこれまでの武器に加え、自らボールを保持してビルドアップするオプションを作ろうとしています。

これは、広島への対抗策ではなかったかと思っています。ちょうどサッカーキングが広島のシステムを解説している動画があったのでご紹介します。

簡単に特徴をまとめると、

  • 攻撃時は常にトライアングルを作る。同時にシャドーが裏に飛び出して裏抜けを試み、相手の守備陣に的を絞らせない。
  • サイド攻撃の際はトップとシャドー、逆サイドとボランチ1枚がボックス内に入る。最終ラインは極端には上がらず枚数を残す。
  • 守備時は強度の高い3バックをベースに人につく。両サイドは下がらず5バックにしない。

これ、ハイプレスからカウンターだけだと攻略が難しいんですよね。相手がシャドーに向けてロングボールを出せば、プレスに行ったセレッソの攻撃陣は帰陣のため長い距離を走らされることになります。

広島は守備時でも両サイドを極端に下がらせないので、守備から攻撃に切り替わったときセレッソの攻撃陣より早くセレッソのゴール前に入ってこられる。結果、セレッソは猛攻にさらされてしまう。スタミナの消耗も激しく相手より先にガス欠を起こし、終盤に失点してしまうといういつものパターンにハマってしまうんです。

もしセレッソがきちんとパス回しできるチームに仕上がっていれば結果は変わったのかもしれないですが、現状正確なパスを出せる選手は限られていますし、練度も低いままだったので順当だったのかなと思います。相性というのはなかなか変わらないものですね。ぐぬぬ……。

【第11節】ガンバ大阪戦 1-2○ ~60回目のダービー、俺たちが大阪だ!~

はい!ということで、次の試合は最近とても相性がいいガンバ大阪とのダービーマッチです。リーグ戦では2019年9月28日のホームでの3-1(メンデス、ヨニッチ、水沼宏太のゴールで快勝した、あの試合です)以来負けなし。ルヴァンカップでも2021年9月6日のアウェイ以降負けなしが続いています。

これだけ勝ち続けていてもダービーは特別な試合で、いつもヒリヒリするような緊張感があります。サポーターもクラブも、もちろんチームも全力でぶつかりあうわけですから当然と言えば当然なのですが……。

今季のガンバが低迷しているのも、私にとっては逆に不安材料でした。ダービーでの勝利は他のどの試合よりも価値があります。ここで勝って流れを変えたい、残留争いから抜け出したい、という気持ちが試合の流れを変えてしまうのではないかと危惧したのです。多分、ガンバサポーターの多くはこれに近い狙いを持っていたのではないでしょうか。

実際に選手入場時のコレオグラフィは素晴らしいものでしたし、声出し全面解禁となった応援も鬼気迫るものがありました。この雰囲気に飲まれてはいけないのですが、やっぱりスゴイです。

試合に関してもミスはありましたけど、なかなか見ごたえがあったのではと思います。それこそ、ガンバがどうしてあの順位にいるんだって思うくらい。これまで宇佐美選手が放ったシュートのどれかがあと15センチゴール内側に放たれていたら、セレッソと同じような順位ではなかったかとさえ感じました。

そんな両チームが総力を結集したダービー。勝利したのは“セレッソの長所”と“ガンバの短所”がマッチしたからでした。1-1の同点でむかえた後半アディショナルタイム、勝ちを焦ったガンバは毎度のように強引な攻めに活路を見出そうとしますが、そこでバランスを崩しました。セレッソがボールを奪えば、好機到来です。

宇佐美選手のクロスを守備陣がカットすると小菊サッカーの代名詞であるカウンターが発動します。北野選手が敵陣を突破すると左サイドを並走していた山中選手へ。山中選手の正確なクロスを加藤選手が決めて、勝負あり。

カウンターは広島に対してはあまり有効ではないのですが、相手によってはガッチリはまることもあるんですよね。横浜FMやガンバ、昨季の川崎などは典型例です。通用するチームもあるからポゼッションサッカーへの移行がうまくいかないというのは皮肉な話ですが。

【第12節】鹿島アントラーズ戦 0-1● ~もし、雨が降らなければ~

さて、最後の試合はセレッソにやたらと強い鹿島を迎えてのホームゲームでした。試合前日から降り始めた雨は当日にはまとまったものになり、試合中も止むことはありませんでした。雨合羽をしっかり準備していましたけど、体温が下がってかなりキツかったです。

これほどまとまった雨が降るとヨドコウ桜スタジアムのピッチにも悪影響を及ぼします。選手がスライディングすると水しぶきが上がるほど、セレッソは攻守ともにどれだけ走れるかが肝のチームですから、これは厳しい。

鹿島もパスやドリブル、ランニングがポイントになるチームなんですが試合の流れによってプラン変更ができる強みがありました。先発出場したFW垣田選手は187センチの長身でボールがよく収まるんですよね。

セレッソもレオセアラ選手をターゲットにロングボールを入れていくんですが、それだと香川選手のパスワークが活かせなかったり、松田陸選手、山中選手がオーバーラップする時間が稼げなかったりで「らしさ」が出ていませんでした。決勝点はコーナーキックからなので不運な部分もあります。けれど、それまでかなり押し込まれていたんですよね。

鹿島はリードを許すと本当に厄介なチームです。コアなサッカー好きでなくても「鹿島る」という言葉、一度は耳にしたことがあるでしょう。ミスなく時間を浪費させ、相手に反撃のきっかけすら与えないまま勝ってしまう。この試合も0-1のまま悔しい敗戦となりました。

まとめ

試合に負ければ悔しいです、それはどんなときも変わらないです。セレッソが好きでたまらない人ほどダメージは大きいと思います。

それでも私たちはサッカーが好きだし、セレッソが好きです。セレッソバルや応援店舗でお酒飲んで、グルメを食べて、みんなでわーっと盛り上がって、それが毎週ある。幸せな人生ですよ、こういうのって。

幸い、私たちはまだ中位にいます。冒険しても降格はしないでしょうし、手堅く戦えば上位にも食い込めます。うまくいってワクワクするのか、ずっこけてソワソワするのかわからないですけど、リーグ戦もルヴァンカップも天皇杯もたっぷり残っています。セレッソを追いかけて、ちょっと楽しい日々を過ごしていきましょう。

 

写真・文:牧落連

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